Ruby on Rails 4.2 を Mac OS X にインストールする手順をかなり丁寧に説明してみました
2015/07/31
Mac OS X で初めて Ruby や Rails に挑戦する方のために、Ruby 2.2 と Ruby on Rails 4.2 のインストール手順をやや詳しく説明します。
本稿の内容は Mac OS X 10.10 (Yosemite) で動作確認しています。「手順通りやったけどうまく行かなかった!」という方は、Mac OS の種類を明記の上、hermes@oiax.jp までメールでお問い合わせください。また、「いちおうインストールできたけど、微妙に説明通りではなかった」という経験をした方も同アドレスまで情報をお寄せいただけると助かります。
この文章の内容は、随時更新しています。更新履歴はページ末尾にまとめてあります。最終更新日: 2017/02/21。
Xcode のインストール
- App Storeを開いて、右上の検索ボックスに「Xcode」と入力します。
- 検索結果から「入手」→「App をインストール」ボタンをクリックします。
「Xcode」のダウンロードにはApple IDが必要です。現在、App StoreでApple IDを作成しようとすると、クレジットカードの登録が求められます。クレジットカードを登録したくない方は、Appleサポートサイトの解説記事をお読みください。簡単に言えば、iTunesのiTunes Storeで無料のアイテムを入手すればOKです。
Command Line Tools のインストール
- Finderで「アプリケーション」→「ユーティリティ」と進んで、「ターミナル」を開きます。
- ターミナルで次のコマンドを実行します。
$ xcode-select --install
コマンドの先頭にある $
の文字は入力しないでください。これ以降の手順でも同じです。rootユーザーではなく一般ユーザーで実行してください。先頭に sudo
を付ける必要はありません。
- 表示される画面で「インストール」ボタンをクリック。
- 使用許諾契約書が表示されたら「同意する」ボタンをクリック。
- しばらく待って「完了」ボタンが表示されたら、クリック。
Homebrew のインストール
- ターミナルで次のコマンドを実行します(途中でパスワードを求められます。)。
$ ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"
MacPorts でインストールされた Ruby のアンインストール
あなたの Mac に MacPorts で Ruby がインストールされている場合は、アンインストールします。
$ sudo port uninstall ruby
MacPorts でインストールされた Ruby の有無を調べるには、which ruby
コマンドを実行してください。/opt/local/bin/ruby
という結果が返れば「陽性」です。
RVM の除去
あなたのMacにRVMがインストールされている場合は、除去します。
$ rvm implode
本稿ではRuby環境の管理にrbenvを使用します。RVMとは共存できません。
rbenv と ruby-build のインストール
- ターミナルで次のコマンドを順に実行します。
$ brew link autoconf
$ brew install rbenv ruby-build
$ echo 'eval "$(rbenv init -)"' >> ~/.bash_profile
$ source ~/.bash_profile
Ruby のインストール
- ターミナルで次のコマンドを順に実行します。
$ rbenv install 2.2.2
$ rbenv global 2.2.2
- ターミナルでrubyのバージョンを確認します。
$ ruby -v
ruby 2.2.2
に始まる文字列が表示されることを確認してください。
.gemrc の作成
- テキストエディタで
~/.gemrc
を次のような内容で作成します。
install: --no-ri --no-rdoc
update: --no-ri --no-rdoc
~/.gemrc
はホームディレクトリ直下の .gemrc
という名前のファイルを意味します。ファイル名の先頭にドット(.)を付ける点に注意してください。
Bundler のインストール
- ターミナルで、次のコマンドを実行します。
$ gem install bundler
- ターミナルで Bundler のバージョンを確認します。
$ bundle -v
ソフトウェアの名前には末尾に「r」が尽きますが、コマンド名には付きません。
Bundler version 1.10.6
のような文字列が現れることを確認してください。ただし、バージョン番号は異なるかもしれません。
Ruby on Rails 4.2 のインストール
- ターミナルで、次のコマンドを実行します。
$ gem install rails --version="~> 4.2.3"
- ターミナルで Ruby on Rails のバージョンを確認します。
$ rails -v
Rails 4.2.3
という文字列が現れることを確認してください。ただし、バージョン番号の最後の桁は異なるかもしれません。
作業フォルダの作成
- ターミナルで、以下のコマンドを順に実行します。途中で現れる
work
は作業フォルダの名前です。好きな名前で置き換えてください。
$ cd
$ mkdir work
動作確認用の新規アプリケーションの作成
- ターミナルで、以下のコマンドを順に実行します。途中で現れる
foo
は動作確認用に作成するアプリケーションの名前です。好きな名前で置き換えてください。
$ cd work
$ rails new foo --skip-bundle
$ cd foo
通常の新規アプリケーションの作成では--skip-bundle
オプションを付けずに rails new
コマンドを実行します。この場合、次項で説明する bundle install
による依存パッケージのインストールも同時に行われます。本稿では、初心者の方が問題の所在を把握しやすいように、との配慮から--skip-bundle
オプションを付けています。
依存パッケージのインストール
- ターミナルで、以下のコマンドを順に実行します。
$ bundle install
かなり時間がかかるかもしれません。気長に待ちましょう。
簡単なユーザー管理機能の作成
- ターミナルで、以下のコマンドを順に実行します。
$ rails g scaffold user name:string email:string
$ rake db:migrate
アプリケーションの起動
- ターミナルで、次のコマンドを実行します。
$ rails s
動作確認
- ブラウザで
http://localhost:3000/users
を開きます。 - 「Listing users」という見出しを持つページが表示されます。
- 「New User」リンクをクリックします。
- 「Name」欄にあなたの名前、「Email」欄にあなたのメールアドレスを入力し、「Create User」ボタンをクリックします。
- ページの上部に「User was successfully created.」と表示されれば OK です。
更新履歴
- Bundler をインストールする手順を加えました。(2015/08/13)
- rbenv と ruby-build をインストール手順に、
brew link autoconf
コマンドを追加しました。(2017/02/21)